The Watch*ブログ思い出のテクノス

憧れの時計達を紹介　　　　　　　　　　　　

[12] [13] [11] [10] [9] [6] [5] [4] [3] [2]

[PR]

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2024/05/22 (Wed)

今夜はイヴだが皆さんプレゼントの用意はよろしいですか？

プレゼントと言えば思い出す時計がある
プレゼントされた訳ではないが、今はしていない

退院後、まだかなり腕がほそいからだ
調整すれば良いのだが、早く元の腕に戻りたくて調整していない

思い出すのはある青年のことだ・・・

あの日は東川口でPCの検品作業だったが蒸し暑い日だった。

今はその会社に就職しているが当時は派遣で新宿の事務所に帰る途中の

埼京線の向かい側の扉付近でTシャツの裾で時計を磨いている青年が居た。

しつこいくらいに磨いているその時計を見ると黒いダイヤルとベゼルがはっきりと

確認できた。　テクノスのダイバーズだ！　しかもあのベゼルマーカーは・・・

俺と同じモデルか、けして高価ではないむしろダイバーズとしては安価だろう

メーカー価格は\35'000位だったと思うが\10'000も出せば手に入る。

現に俺も当時住んでいた巣鴨の駅前でそのくらいで買ったのだが、デートの前に

磨いてでもいるのだろうとそれ以上詮索しないで居たが戸田公園駅が見えてくると

彼が近づいてきた。　いや私が出口の近くに立っていたのだが彼は私の右手を

しげしげと眺めていた。

ホームに着き扉が開くころに彼が口を開いた

「おじさんの時計・・・勲章が光ってますね」

『あぁ解体の現場が多かったからその時のキズだろう3本もダメにしたしこのくらい頑丈じゃないと』

と言うと彼は左拳を右手でつかむ形でその時計をじっと見つめながら

「僕もこいつが似合う男の腕にならなくちゃ」と言い切る直前に扉が開きゆっくりと彼はホームに立った

まだ時計を眺めているので『がんばってりゃいつの間にかそうなってるさ！その頃にゃ勲章だらけだ』

そう声をかけると彼は　にこっ　と微笑んだがまたすぐに時計をみた。

私の視界から消えるまでずっと。

決して高価ではない、むしろダイバーズとしては安価だろう。

しかし決して安物ではない本物だろう。

スイスの名門と言われたテクノス、中国での組み立てで低価格になっているが決して

妥協は許してはいない本物のひとつだ。

彼は何を思ってこの時計を見つめていたのだろう？

プレゼントされたのかも？　この時計が似合う男になれと父親からか

いや、まだ少年の面影の有る彼だから彼女からか・・・

いやいや詮索はもうやめよう

皆さんは思い出の時計をいくつお持ちですか？
思い出とともにどうぞいつまでも大切に・・・

2009/12/24 (Thu) One point (独り言？) Trackback() Comment(0)